住民のニーズ

この時期は後援会の方々との接触が多くなり,普段考えていることと異なる意見に遭遇することがあり,大変勉強になっています。
議員任期4年間の中で3年ほどはコアな支持者との交流が主で,残る1年は選挙を意識してより多くの支援者との交流が多くなります。こうしたより幅広い角度の意見は本当に多様で,立案すべき政策に難しさを伴うこととなります。たとえば現在において少子化と高齢化は同時に起こっている現象で,かつ今後とも継続することがはっきりしていますが,「子育て支援」といえば耳触りはよく,若い人たちに受け入れられる政策となります。一方の中高年者からは自身の生活が心配だから,そちらも面倒を見てほしい,という意見も出ます。その逆に高齢者を意識すれば,これからの若者や子供たちのことを考えるべき,という意見ともなります。
核家族化で実際問題として,高齢者は高齢者の立場を,子育て世代は子育て世代のことしか見えない中にあってはそういう考えとなることもムベなるかなとは思います。ただ,これが3世代同居であればどのような考え方になるのでしょうか。たとえばじじばばの家に若者夫婦が住んだとすれば,基本的に家賃はかからない,保育の必要性は限りなく低く,介護も二人で住んでいるよりはリスクは少なくなるのではないでしょうか。また,こどものことや高齢者のことを間近で見ているので良いところも悪いところもわかり,一緒に住むストレスもありますが,お互いを助け合っている中,偏った意見とはなりにくいのではないでしょうか。
まあ,これはあくまで仮定の話ですので,実際とは違うかもしれません。ただ,現状の核家族に対応した政策は広くしかし薄くならざるを得ないと思います。限られた予算の中であちらを立てればこちらが立たず,となるのは自明。しかし,どちらかの世代が我慢をし続けるというのも無理筋。福祉というものはかくも難しい。改めて自助・共助・公助というものを考えさせられている,今です。