3%賃上げ

安倍首相が今春闘における3%賃上げに言及しています。経団連の榊原会長も「前向きな対応を呼びかけたい」と応じているようです。

何でも今回3%(大企業で3%,中小では1.5%)の賃上げを行うと,法人税負担を最大20%減らすことができるのだそうです。18年から法人税の実効税率は29.74%まで引き下げられますが,賃上げや設備投資を組み合わせることで,実質的な税負担は最大で20%程度まで引き下げることができる,ということです。

ただ,3%といっても実際はかなり難しいということで,理由は二つ。一つは,労働需給がひっ迫し賃金上昇圧力が高いのが,比較的賃金が高くない業界でこれらの業種の賃金が上がっても日本全体から見ればインパクトは限定的となること。二つ目は,賃上げが顕在化しつつあるのは若年層で,これも上がっても全体への影響は大きくはない。ということがあげられるようです。

しかし,本格的なデフレ脱却のためには大幅な賃上げが必要なことは論を待たないわけで,今回賃上げを行うことは,企業良し,従業員良し,世間良し,の3方良しが見えているわけですから,遠慮することはありません。

労働組合の皆さん頑張ってください。