パイナップル69号

私たちは今,2019年以前とはまるで違う世界に生きています。訪れたこの時代は,果たしてどのような意味を持つのでしょうか。

 新型コロナウイルス感染症。人々は人と会うことが制限され,行うことは消毒とマスク。学校は約3ケ月の休校。仕事は在宅にてリモート勤務。一方で非常に厳しい経営環境となったのが,宿泊業,飲食業,卸売業,小売業,生活関連サービス業,娯楽業,教育,学習支援業,製造業など。厳しさは今後も続いていきます。

全世界の経済活動が停止したことで,思いもよらぬ事象も起こりました。全世界で自動車が走らない,飛行機が飛ばないなど,人間の活動が著しく制限された中,一時原油価格がマイナスという信じられない状況も出現しました。また,例えばインドでは大気が澄んで,200㎞離れているヒマラヤ山脈が見えたとか,ガンジス川が透明になった,など自然環境が劇的に改善したと報告されています。そういえば松本でも,空が秋のように澄んでいました。

このように自然と経済に大きな影響を及ぼした今回のウイルス。今後,2年程度でワクチンが開発され脅威がなくなったとしても,恐れを経験してしまった私たちはもう,2019年以前の社会には戻れない気もいたします。ウイルスがまん延したのは,言うまでもなく人の移動。経済的な価値を求め,世界各国から原材料や部品を供給する体制をつくったことや,低賃金の労働力を求めたことがウイルスまん延に拍車をかけました。こうした経験を踏まえれば,今後においては経済のグローバル化は継続するものの,供給体制の見直しや国産化など,これまでとは違う形態が考えられていくものと思われます。未曽有の震災も同様と思われますが,大きなショックは確実に世の中を変革させます。

さて,3月に市長が変わり,すでに2回の臨時会が開催されましたが,初の定例会となった6月議会は,6月8日開会25日に閉会となりました。今議会においては,新型コロナ関連の経済対策をはじめ,渋滞対策事業などの市長公約に基づく,いわゆる肉付け予算等が上程され可決されております。

地域要望が実現。通学路の安全確保。

「芝山みのる」の一般質問

  • 新型コロナ関連

Q1 厚労省が示した「新しい生活様式」によると,会話やふれあいの機会が極端に減る。日常生活を豊かで楽しく過ごせる施策を市民に伝えていくべき。

A1 基本的な感染予防対策についてわかりやすいイラストや動画を作成し,情報提供を行うとともに,今後再開する地域活動に保健師が伺った際には,対象者に応じたきめ細かな説明や指導をする等,より一層周知活動の推進を図っていく。

  • 前市政の評価

Q2 本市が取り組んできた「健康寿命延伸都市・松本」についてどのように評価しているか。また,「松本ヘルスバレー構想」については今後どのように取り組んでいくのか。

A2 健康寿命延伸都市・松本は,基本構想2020の将来の都市像に掲げられ,都市宣言に加えられた。そうした取り組みが,民間シンクタンクにより客観的な評価受けるとともに,健康・福祉分野において市内外から評価され,松本のイメージアップにつながった。

 ヘルスバレー構想については,全体的に十分な効果が出ているとはいえず,現状地域経済の好循環創出までには至っていない。また,参加する市民が少なく,市民への還元という点で課題がある。今後の事業の進め方について検討を深めていく。

地域環境美化

Q3 駅前周辺においてムクドリのフン害が著しく,悪臭・道路の汚れとなっている。対策について伺いたい。

A3 市街地のねぐらを減らすことと,ムクドリの個体数を減らすことの2方面を考えている。道路清掃の要望もいただいているところであり,電線管理者と対応を協議し,道路パトロールを行い,道路清掃による道路環境を維持していく。

松くい虫対策について

四賀地区における松枯れ対策事業を巡っては,薬剤空中散布の中止・凍結という大きな市政の方針変更をめぐって、3度の経済地域委員協議会、2度の議員協議会を開催する異例の展開となりました。

この件は、令和2年度予算において松くい虫対策として決定されていた薬剤空中散布を中止・凍結し,代替策として薬剤を松に注入する樹幹注入などが提案されました。こうした方針変更を、了承できるとする議員、了承しがたいとする議員、それぞれの立場から、多くの意見・要望が出されました。

協議会では,市長案を了承できるとする意見の一方で,地元から空中散布を望む要望書が議会へ提出されていた経過から,地元の意向を踏まえて市の責任において丁寧に、そして十分な合意形成を行うことを求める意見がありました。

また、今年度については、最初から空中散布という選択肢を除外せず、効果的な松枯れ対策を実施することを望むもの、次年度以降の対策として、これまでの取組みの検証・分析を行ったうえで、民有林も含めた枯損木処理の推進、伐倒燻蒸(ばっとうくんじょう)、空中散布及び樹幹注入といったあらゆる手段を尽くし、松本市全体の包括的な対策を進めてほしいとするもの、これまでの取組みの分析結果や具体的な財源などを示したうえで、議会と協議を続けてほしいなどの意見が出されました。

このように論議は多岐にわたり、市議会として統一した意思決定をすることは困難であると考え、6月4日開催の議員協議会において、市の方針を「了承しがたい」と集約しました。

市長からは、政治的判断のもとに、事業の見直しを行うという説明があったことから、今後の具体的な取組みについては、十分地域の皆さんの合意形成に努めていただくとともに、適時適切に市民や議会に対して、より丁寧に説明をしながら事業を進めることを要望いたしました。

マツノマダラカミキリが羽化し、健全なマツへの移動を始める時期が近づき、薬剤空中散布の効果が見込めなくなるタイムリミットまで、時間的余裕がない中での論議であり、これ以上、論議を長引かせることは市民の利益につながらないとし、議会としての意思を示したものであります。

松くい虫対策の予算比較(四賀地区29.2ha,松6,860本)

薬剤散布 1,441万円(国県からの補助を除く市費は,923万円。)

樹幹注入 1億1,662万円(補助なし。全額市費。)但し薬剤は7年有効。

なお本市の松林面積は約6,000haと言われており,今後の方針は市長諮問会議を設置して検討するとのことです。

コラム

人間らしい日々とは

 「ソーシャルディスタンス」なる言葉が登場しました。わざわざ横文字で言わなくてもよいと思いますが,欧米の文化圏から来た習慣ですので,むべなるかな。欧米の文化はよくわかりませんが,日本では家に上がるときは靴を脱ぎます。挨拶は握手ぐらいはするかもしれませんが,基本お辞儀。抱擁もキスもしません。日本の対人間の習慣は非接触型ですね。

 さて,私たちはこれまで,家族や仲間との信頼関係を築くため,相手との距離を近づけ,食事を共にするなどの日常を送ってきました。それが「新しい生活様式」という名の下,マスクをして人とは距離をとり,食事も離れて会話を少なく,と生活様式が提案されています。誰もが「えっ」と思ったのではないでしょうか。感染防止はわかるとしても,そのような生活を送ると世の中がどうなってしまうのかと,大変不安に感じる方もおられるのではないでしょうか。

極端な話,一人で食べろと言われれば,日本中どこへ行ってもコンビニがあり,一人で食欲を満たすことはできます。良くない響きの「孤食」なる言葉まであります。

しかしながら本来人間は,相手とじっくり向かい合い,気持ちを通じ合わせながら,同じものを一緒に食べることで,信頼や共に歩む気持ちがわいてくるものでしょう。逆に,「孤食」を続けていれば共感や連帯といった能力が低下し,個人の利益だけを追求する気持ちが強まり,仲間のために何かしてあげたいという気持ちが弱くなるといわれます。これが高じると,閉鎖的な個人主義社会,つまり,今さえ良ければ,自分さえ良ければ,の社会になってしまいます。因みにこれは「サル」の社会だそうです。  親しい人と近くで話し,一緒に食事のできること,これは最も人間らしい営み。感染しないように気を配りつつ,人間らしい日々を過ごしたいものです。

令和1年12月議会

一般質問を行います。

令和1年6月

1 介護予防・日常生活支援総合事業
(1) 事業内容と経過について
(2) 今後の事業のあり方について
2 地域公共交通
(1) オンデマンド交通について
(2) 地域公共交通政策に資する調査について
(3) 地域公共交通のあり方検討について
3 中心市街地活性化
(1) 商業ビジョンについて
(2) 来街者を迎える環境整備について
4 旧開智学校周辺整備
(1) ユニバーサルデザインによる整備について

平成31年2月議会

1 避難行動要支援者避難行動支援
 (1) 避難行動要支援者名簿について
 (2) 避難行動支援について
2 国民健康保険
 (1) 税収納について

平成30年9月

1 地域に貢献する人材育成
 (1) 地域に貢献する人材育成について
2 地域づくりインターンシップ戦略事業
 (1) 地域づくりインターンシップ戦略事業について
3 松本市立病院の経営改革
 (1) 経営改革について
4 上水道の給水方式
 (1) 給水方式について

平成30年2月

1 松本市の地域づくり
 (1) 地域共生社会の実現へ向けて
 ア 地域共生社会について
 イ 本市に与える影響について
 (2) 第2次松本市地域づくり実行計画
 ア 地域づくり協議会の充実へ向けて
 イ 人材育成について

平成29年12月

1 ICT活用地域産業振興事業
 (1) 新しい働き方・雇用の創出について
 (2) 松本広域圏しごと創生事業計画について
2 道路整備と渋滞対策
 (1) 都市計画道路の見直しと道路整備について
 (2) 交通渋滞対策と自動車利用抑制について
3 特別支援教育・インクルーシブ教育の推進
 (1) 本市の方向性と特別支援学校再編について
 (2) 県立養護学校の分教室と、肢体不自由学級の開設について

平成29年6月

1 ヘルスバレー構想
 (1) 民間企業と連携可能な行政課題について
 (2) 松本ヘルス・ラボの活性化について
2 市民と考える「生きがいの仕組みづくり」
 (1) 「このまちに住んでよかった」を市民と考えることについて
3 松本の歴史文化を活かしたまちと観光のあり方
 (1) 民芸と松本について
 (2) 民芸のまちづくり構想について
4 鳥のフン害
 (1) 鳥のフン害対策について

平成29年2月

生きがいのしくみづくり
 (1)「生きがいのしくみづくり」とは
 (2)市民と考える「デザインキャンプ」の開催を
2 新市庁舎
 (1)「未来志向型」とは
 (2) 新市庁舎検討へ向けて

平成28年12月

1 地域包括ケアシステム
 (1) 市民理解を深めることについて
 (2) 地域づくりセンターの役割について
2 基幹博物館
 (1) 基幹博物館基本計画と施設構想について
 (2) 基幹博物館施設のあり方について

平成28年9月

1 信州まつもと空港活性化
 (1) 空港の国際化について
 (2) 国内路線の充実について
2 松本市立病院
 (1) 市民からの信頼について
 (2) 経営状況について
 (3) 今後の病院経営について

平成28年6月

1 山の日
 (1) 具体的事業について
 (2) 事業の進め方について
 (3) 第1回山の日記念全国大会が開催される松本市として
2 松本市の国際化
 (1) 多言語化をはじめとする国際化について
 (2) 国際化研修について
3 地域での子育て
 (1) 地域の子どもは地域で育てることについて
 (2) 子どもと一体となった地域づくりについて

平成28年

1 健康寿命延伸都市・松本
 (1) 松本ヘルスバレー構想について

平成27年12月

1 菅谷市政3期目の総括
 (1) 第9次基本計画の総括について
 (2) 健康寿命延伸都市松本の実現について
2 基金運用
 (1) 一般財源確保について
 (2) 基金運用の評価について
 (3) 基金運用のあり方について
3 イオンモール
 (1) 規模について
4 次世代交通政策
 (1) 歩行者空間の充実について
 (2) 次世代交通政策の市民理解について

平成27年9月

1 イオンモール
 (1) 現在までの協議の状況と渋滞対策について
2 ユニバーサルデザイン
 (1) パーキングパーミットについて
3 民生委員・児童委員
 (1) 協力員制度と民生委員・児童委員の在り方について

平成27年6月

1 体育施設の充実
 (1) 市民皆スポーツについて
 (2) 市民一人当たりの体育館面積について
 (3) コミュニティーに配慮した施設整備について
2 公共交通
 (1) 次世代交通政策実行計画について
 (2) 観光政策と公共交通について
3 松本城三の丸整備
 (1) 議会のかかわり方について
 (2) 市民意見の把握について