活動記録

芝山稔が提言し,実現された市政課題についてお伝えします 。

○介護予防・日常生活支援総合事業

介護予防,自立支援を進めるため,住民同士の支えあい活動により,心身機能維持が図られる仕組みを強化していく必要があります。こうした考え方を受け,中心的役割を果たす「地域福祉活動実施団体」に対し,生活支援コーディネーター,地域づくりセンター等の関係職員と共に,地域全体で取り組みが進むよう支援していくこととなりました。


〇地域公共交通

地域公共交通について,現在の交通空白地域の基準は鉄道駅から半径1キロメートル,バス停から半径500m以上となっています。しかし,こうした地図上に落とし込んだ範囲では坂道や橋などは考慮されていないため,自宅からバス停等への徒歩による移動が困難な場合があります。そこで地域に実態に即して,適切に公共交通が活用できない市民の実態を,令和2年度に詳細な調査を行うこととしました。
また,公共交通の所管は建設部ですが,課題は地域にあることを踏まえ,今後は地域づくり部と一体となって地域公共交通網をつくっていくことになりました。

坂の多い地域のバス停(500mの徒歩移動は可能でしょうか。)
坂の多い地域のバス停(500mの歩行移動は可能でしょうか。)

○中心市街地活性化

約30年前の中心市街地には1日約20万人の歩行者がありましたが,昨今は13万人程度となっていて,活性化が課題です。中心市街地の中核として「松本パルコ」がありますが,平成29年9月のイオンモール開店により,売り上げに影響が出ています。イオンは駐車料金5時間無料。「松本パルコ」は1時間無料サービスを行っていましたが,このたび購入額に応じてさらに1時間・2時間の無料サービスを行うこととしました。
そこで,中心市街地活性化の観点から,パルコの行う駐車サービスについて,本市としてもできる範囲で協力していくことになりました。

中心市街地活性化の要「松本パルコ」と市営駐車場「アイパーク伊勢町」
中心市街地活性化の要「松本パルコ」と市営駐車場「アイパーク伊勢町」

○国宝指定される旧開智学校の周辺整備
(ユニバーサルデザイン)

国宝松本城から旧開智学校までの歩道等については現在,遊歩道として課題があります。特に開智小学校の南・西側は「都市緑地」であり,都市計画決定を変更するというハードルがあります。しかし,国宝松本城と新国宝旧開智学校とを,観光客などに円滑に回遊していただくことは本市の観光行政にとって極めて重要であることから,車イスユーザーにも使いやすいユニバーサルデザインによる整備を行うこととなりました。

「国宝」へ向かう通路は車イスユーザーにも優しく

○信州まつもと空港

平成30年3月に「信州まつもと空港発展・国際化に関する提言書」を松本市長に提出しましたが,その提言起草の中心的役割を果たしました。提言書では,
①札幌線の複便化,
②関西方面への新規路線開拓,
③観光・賑わいの拠点としての空港,
の3点を提言しました。  その結果,北海道へは札幌千歳への定期便1便に加え,季節便としてですが札幌丘珠線が運航して複便化が図られました。また,関西方面へは令和元年10月から神戸空港への路線が開拓されました。さらに,これも夏季のみではありますが,空港内にカフェとスイーツのお店がオープンしました。

信州まつもと空港内にオープンしたカフェ
信州まつもと空港内にオープンしたカフェ

○重度身体障害者日常生活用具給付事業
(人口鼻の補助 )

病気治療により喉頭を摘出された方は,頸部に孔をあけ気管とつなぎます。孔は永久気管孔と呼び,ここを通じて空気を取り込むわけですが,そのままだと肺にゴミが入りやすくなります。そこで,こうしたことを防ぎ,取り込む外気に湿度と温度を与える医療機器のことをいわゆる「人工鼻」と呼びます。一人一月35,000円程度の費用がかかりますが,その3分の2程度を補助することととなりました。

○ICT活用地域産業振興事業

先端のICT人材,情報セキュリティ人材等の将来的な不足に備えるため,松本地域においてICT人材を育成し,ビジネスの創出,誘致を図ることが必要です。そのために,中心市街地にICT拠点施設を整備するとともに,テレワーク業務発注システムの構築,サテライトオフィスへの企業誘致などを行うこととなりました。
*ICT コンピューターやデータ通信に関する「情報技術」を意味し、パソコンやインターネットの操作方法から、それらを構成するハードウエア、ソフトウエアの応用技術までの幅広い範囲の総称。

○インクルーシブ教育推進事業

障害のあるこどもと障害のないこどもが共に学ぶ仕組みをつくり,お互いの存在を知ることはとても大切な意味を持ちます。そのため導入可能な施策について検討し,順次導入していくこととなりました。また併せて,教職員を対象に研修会を実施します 。

県立松本養護学校の分教室を市立小中学校へ
県立松本養護学校の分教室を市立小中学校へ

○堀浄化対策事業

江戸時代末期の1864年以来,150年堀のしゅんせつがされていません。松本城には内堀、外堀など3つの堀があり、総面積は約3万5千平方メートル。場所によっては水底から約3メートルの高さまで堆積し、水位が下がると水面上に見える所もあります。そこで,先ずは必要なデータを集め,そのうえでしゅんせつをしていくこととなりました。

水面の下10センチメートルあたりまで堆積した泥(堀底からの高さは3メートルほどにもなっている。)
水面の下10センチメートルあたりまで堆積した泥
(堀底からの高さは3メートルほどにもなっている。)

○下水熱利用可能性調査事業

下水熱は、都市内に豊富に存在する未利用エネルギーです。下水は大気に比べ冬は暖かく、夏は冷たい特質を有していて,安定的かつ豊富に存在します。下水の熱(温度差)エネルギーをヒートポンプ等で活用することで、省エネ・省CO2効果が期待されますので,その利用可能性を検討することとなりました。

普段は捨てている下水の熱を有効に利用したい。
普段は捨てている下水の熱を有効に利用したい。

ICT活用地域産業振興事業 平成29年12月議会において提案した中心市街地へのICT拠点施設整備が実現。