考え方と行動

議案の慎重審議,ということで所属する総務委員会が昨日開催されました。
議案は概ね良好ですべて原案通り可決するべきものと決定されましたので,委員会の役割としても良好なうちに終了することができました。

委員会でもめたのは思想的な請願。まずは,「テロ等組織犯罪準備罪(共謀罪)法案を国会に提出しないよう,国に意見書を提出することを求める請願」と,「「テロ準備罪」,いわゆる「共謀罪」を新設する組織犯罪処罰法案の慎重審議を求める請願書」の2請願が審査されました。 私の意見は,前者は法案を提出しないようにとの趣旨ですので,これは政府の決めることであり,反対といっても提出されることは確実で,無理筋であることからこれには反対をしました。結果不採択。一方,後者は「慎重審議を求めて」いるわけですので,否定されるものではありませんが,法案がどのようなものなのか,はっきりしていない中での請願採択は適当でないことから,これはその中身がわかるまで保留,つまり「継続審査」とすべきと主張しましたが,結局は反対多数で不採択となりました。私が委員長なら間違いなく「継続審査」としたでしょう。
請願者は結果を受け止め帰って行きました。

もう一つもめたのが,「オスプレイの低空飛行訓練の中止を求める請願書」です。これは長野県としても①飛行訓練の情報開示,②県民・観光客に不安や懸念を抱かせないようアメリカ軍に求めること,③イヌワシやライチョウなど絶滅危惧種などに影響を与えないこと,等といった意見を上げていますので,ここまではOKだったわけですが,もう一つの項目である「墜落事故の原因究明がなされない中で,オスプレイの飛行訓練再開は容認できないことから,直ちにオスプレイの低空飛行訓練を中止すること」の一文が問題となりました。

これは日米安保にかかわる問題でもあり,他の市町村でも賛否が分かれたようです。私はこれは無理筋であり反対をしました。結果不採択。こうした請願が上がってくる背景にはオスプレイ=悪,といった考え方があると考えられます。なぜオスプレイだけがだめなのでしょうか。新しい軍用機だからでしょうか。沖縄に配備されているからでしょうか。オスプレイとは墜落の危険性がたと比べてそんなに高いのでしょうか。

確かに墜落事故はありました。しかし,それはどんな飛行機にも言えること。享受するメリットを踏まえながらリスクをどのように取るのか,という視点が欠かせません。嫌いだからダメ,ではもうどう仕様もありません。

ちなみにその請願を提出した関係者は,禁を破り傍聴席から醜い悪態をついて出て行きました。
思いどうりにならないから,悪態をつくでは民主主義とは言えませんね。