国防とは

衆議院選挙において北朝鮮の問題は大きな関心となっています。選挙期間中はアメリカが北と交えることはないとの確証の元選挙に突入したと思われますが,そのあとはどうなるかわからない。トランプ大統領と関係を結べている安倍自民党が政権を担っていくべき,つまり支持率アップという雰囲気を醸している気がいたします。

北がミサイルあるいはロケットを日本の打ち込むことを防ぐため,迎撃ミサイルシステムを陸上に備えようとしています。これは「イージス・アショア」と呼ばれます。一基800億円で,日本全土で2基必要ということですので1600億円の予算となります。迎撃ミサイルは迎え撃つミサイル1発に対し,打ち損じを考慮して3発撃つそうです。1発の値段が20億円だそうですので,1回打てば60億円の経費ということになります。さらにアメリカは韓国で話題となっているTHAAD(章末高高度防衛ミサイル)も導入するよう日本に要求しているのだとか。これは1基1200億円で,日本全土で6基必要ということですから7200億円となります。

北朝鮮の核実験は1回5億円,ミサイルは1発数億円ということですので,攻める安物と守る高級品,という構図となります。
風が吹けば桶屋が儲かる式で,北朝鮮がミサイルを打てば日本が騒ぎ,アメリカが輪をかけて騒ぎ,結果としてアメリカ製の高価な防衛システムが日本に導入されて,それを支払うのは国民。こうした構図となっています。

こうしたことを見ればトランプ大統領は日本に対し,北朝鮮の危機を煽って高額商品を売りつけようとしている,とも見えるわけです。ビジネスマン,トランプといったところでしょうか。

選挙では北朝鮮の危機だけが喧伝されることでしょう。そして自民党が勝って,結果高い買い物をさせられる,そんな直近の政治が見えてきます。