市民の知恵

江戸時代の粋な川柳です。「酒のない国へ行きたい二日酔い。また三日目に戻りたくなる。」もうかれこれ30年以上も前に教わったものです。教えていただいた先生,作者,私がバカなばっかりにすべて忘れてしまいましたが,このフレーズだけが今でも頭に残っています。

忘年会,新年会と体力と肝臓の限界に挑戦している毎日。1日たつとまた飲んでいる,そんな日々が続いています。もちろんこれはただ飲んでいるわけでもなく,ちゃんと市民との会話は成立していると,先方の市民は別としても,私だけは思っています。

そうした中で今,防災のことが何かと話題ですが,なかなか鋭いなという意見に出くわしました。それは,大地震(おおじしん,とよみます。)があって橋が落下するこも想定し,主要な橋に応急の橋を準備しておけ,というものです。

具体的には,直径1メートルほどの蛇腹管を何本か用意しておき,併せて近くに重機を確保しておき,いざというときには,その蛇腹管で川の水を流し,その上に土をもって仮の橋というよりも道路として,通行を確保するというものです。よく工事現場では見かけますが,「ああなるほど」と思わせる発想でした。

市井の中には,こうしたすぐれた知見をお持ちの方が数多くいらっしゃると思います。特に,高度成長期において,日本の国づくりに携わってきた方々がリタイヤされて,そうした能力を発揮できずにいる。もったいないことです。

こうした市民の発想を集め,最適な解を求める,それが市に活性化にもつながります。今後,提案をしていきたいと思います。

私が痛めた肝臓とアイデアがバーターされたわけですが,これもまた楽し。
二日酔いでも「また二日目に戻りたくなる」。 おあとがよろしいようで。